基本のフィナンシェ
難易度 ★★☆☆☆
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フィナンシェの基本配合は
卵白:バター:砂糖:粉=1:1:1:1
です。マドレーヌやパウンドケーキなども同じ比率で作りますが、
フィナンシェはバターを焦がして使うことが特徴!
ここから粉に風味をプラスする素材を追加したり、砂糖や粉の種類を何にするか決めたりして、
自分だけのおいしいフィナンシェを作っていきましょう。
基本泡は立てず、「乳化」のテクニックで作ります。
卵白の量を最初に計って、他の材料の量を決めていくのがおすすめ。卵白1個分からでも作れます。
材料(作りやすい量)
以下の卵白100gでできる個数例・・・四角い典型的なフィナンシェ型で20個分ほど |
- 卵白・・・100g(卵白3個分目安※ポイント参照)
- グラニュー糖・・・70g
- はちみつ・・・20g(ポイント参照)
- 無塩バター・・・100g
- 【A】薄力粉(エクリチュール)・・・50g
- 【A】アーモンドパウダー・・・50g
- バニラペースト・・・小さじ1ほど(ポイント参照)
準備
- 粉類は常温にする。
- 湯せん用の40℃台の湯を用意。
- 焦がしバターの小鍋を取るぬれ布巾、水をはったバットを用意。
- 【A】は一緒に2回ふるっておく(ざるを使用)。
- オーブンを190℃に予熱する。
- 型に離型油をスプレーする(調理器具参照)。
作り方
<焦がしバターを作る>
1. 小鍋にバターを入れて中火~弱めの中火にかけ、絶えずゆらしながらグツグツと煮る。



2. 全体が浅い茶色になったらぬれ布巾に取り(茶色くなりはじめたら一気にくるので、それをふまえて早めに火からおろす)、合間にバットの水にも浸けながら温度を落ち着かせる。冷やしすぎないように注意。40℃台をキープする。

<生地を作る>
1. ボウルに卵白を入れ、湯せんしながら軽く混ぜ合せる。卵白が35℃ほどになったらグラニュー糖、はちみつを加え、温度を保ちながらグルグルと混ぜる。
※激しく混ぜないように注意



2. 砂糖のザラザラ感がなくなったら湯せんをはずし、合わせてふるっておいた【A】を加え、泡立て器でグルグル混ぜる。

3. 粉が8割ほど混ざったらバニラペースト、<焦がしバター>を加えて泡立て器でグルグルと混ぜる。生地が乳化して一体化すればOK。


<型やカップ類に入れて焼く>
1. 生地を絞り袋に入れ、型の9分目ほどまで絞り出す。


※絞り袋がない場合は、ソース用レーデルなどで入れていきます。ほぼ膨らまない生地なので、型のほぼ上まで入れてしまってOK。
※乳化した状態をキープしたいので生地は寝かせずにすぐに型に入れて焼き上げます。
アルミカップの場合はこんな感じに↓

2. 190℃に予熱完了したオーブンで、スティック状のもの、少し大きめのカップ類は15~20分、シェル型、小さめのカップ類などは12~15分焼く。
※型を遣う場合、オーブンによっては焼きムラが出るので、後半で天板の向きを変えるといいです。
3. 焼き上がったら、型の場合は網をあて、ひっくり返すようにして出して冷ます。カップ類の場合はそのまま網に取る。粗熱が取れたら乾燥を防ぐため、袋などに入れる。

卵白7~8個分の大量生産です。
1個ずつの容量がわりと入る型を使っているので個数としては30個弱分ほど。
卵白の量が多くなっても1:1:1:1の比率を守ることで、どんな量でも対応可能です。


左は四角いアルミカップを使用、右はスティック型を使用。

油っぽさも出ず、しっとりおいしいフィナンシェになります。
ポイント
基本は混ぜていくだけのフィナンシェですが、生地温度に気を配るとワンランクアップしたお店風の焼き菓子になります。卵白を湯せんするのがポイント。
卵白はS~M玉で1個分35g前後です。レシピ内では比率がわかりやすいように100g(およそ卵白3個分)で出していますが、卵白量に合わせて他も同量にすればOKです。
※卵白1個分だと以下の典型的なフィナンシェ型(調理器具参照)で7個ほどできあがります。日常的なおやつにはぴったりの量です。

卵白1個分=37g、無塩バター37g、薄力粉18.5g、アーモンドパウダー18.5g、グラニュー糖20g、はちみつ15g、バニラペースト少々

甘みにははちみつも追加しています。これによりしっとりさをUP。はちみつは砂糖よりも甘みが強めに出るので、本来卵白と同量の砂糖量から少しだけ量を控えて使っています。
粉はフランス産小麦のエクリチュールを使用することで、食感に小麦のホロホロさを加えています。粉の内、半分をアーモンドプードルに置き換えることで風味をアップさせ、グルテンの作りすぎも防いでいます。
バニラペーストはこいったものです。バニラオイルで代用してもかまいません。
オーブンの焼き時間はあくまで目安です。全体がこんがりとしたいい焼き色が付くまでを目安に焼き上げましょう。
調理器具
鍋、バット、温度計、粉をふるうざる、ボウル、泡立て器、ヘラ、ケーキクーラーなど
型はいろんなものでできます。耐熱のカップ類でももちろんかまいません。型を使用する場合は、離型油をスプレーします。
トップの写真で使っているゴールドの丸いカップはこちら

典型的なフィナンシェ型↓

私が気に入ってる松永製作所のスティックタイプの型はこちら↓(一生ものです)

同じスティックタイプの型でも以下はとてもリーズナブルです↓

ホタテ型もかわいくておすすめです↓松永製作所さんの型は型離れ抜群です。

小さめの丸形なら以下がおすすめ↓

離型油はこちら

アレンジ
スティック型で作るレモンフィナンティー

レシピは写真をタップ!
ホタテ型を使った紅茶フィナンシェ

粉に対してアールグレイ粉末を2%配合しています。
チョコがけバージョン

焼き上がったフィナンシェにコーティングチョコを絞り出したりダンクしたりしています。チョコが固まる前に、ローストしたアーモンドをのせたり、ラズベリークランチを散らしてちょっとしたおめかしも。
※卵白4個分の量です。
ラッピング

バターをたくさん使うお菓子なので、個数が多い場合はガス袋+脱酸素剤を使い、
クリップシーラーで圧着密封するのがおすすめ。



袋の上にシールを貼れば、それらしくなりお土産にもなります。
使っている袋はこちら



個数が少ない場合は、圧着しないクリスタルパックなどに入れても。
ゴールドのシールを貼っています。



ホタテ型で作った場合は、
マドレーヌなどと区別するためにフィナンシェというシールを貼ってみました。

こんなフィナンシェのシールもあります。


チョココーティングのものは、ブラウン系のガス袋に入れてシックに。

私が年に一度作る「お菓子ボックス」にも必ず入っている焼き菓子のひとつです。
このレシピについて
2018年4月14日 ブログ「Quality of Life by JUNA」に投稿