和三盆&はちみつ入りマーブルマロンブレッド
難易度 ★★★★☆

秋になったら作りたい、栗の渋皮煮&マロンシート入りの手ごねパンです。パウンド型を使って作ります。
砂糖の代わりに和三盆やはちみつを使用し、コクや風味を追加。しっとり&どっしり系のおやつパンです。朝食として楽しんでいただいても。
コーヒーや紅茶はもちろんですが、緑茶にも合います♪
※栗の渋皮煮は市販のものでかまいませんが、手作りしたい場合は以下をご覧ください。
材料(パウンド型2本分)
※内寸80×210×H60mm、底寸70×195mmのパウンド型を使用(調理器具参照)
<生地>
- 強力粉(春よ恋100%使用)・・・300g
- 和三盆・・・35g
- 塩・・・6g
- スキムミルク・・・15g
- ドライイースト・・・5g
- 水・・・195g
- はちみつ・・・10g
- 無塩バター・・・30g
<その他>
- マロンシート・・・1/4枚(ポイント参照)
- 栗の渋皮煮・・・100gほど
- 溶き卵・・・適量
- ピスタチオダイス・・・適量
- アーモンドダイス・・・適量
準備
- バターは常温に戻しておく。
- 栗の渋皮煮は粗く刻んでおく。
- ベンチタイムの間に、パウンド型に離型油(ポイント参照)をまんべんなくスプレーしておく。
- 二次発酵が終わったら、すぐにオーブンを180℃で予熱開始する。
作り方
<パン生地を作って一次発酵する>
1.ボウルに強力粉、和三盆、塩、スキムミルク、ドライイーストを入れ、カードで均一になるように混ぜ合わせる。

2.1にはちみつ、水を加え、カードで水に粉をかぶせるように混ぜ合わせ、水気がなくなったら手で混ぜ合わせる。粉気がなくなったら、作業台にあける。



3.2を手元から向こう側に向かって縦方向に作業台にこすりつけるようにしてこねる(縦ごね)。何度もこすりつけるようにしていくうちに生地が少しまとまってくるので、叩きごねを混ぜながらさらに生地をまとめていく。
※比較的ベタつきやすい生地なので、たたきごねを上手に入れて水分調節をしながらこねていきます。

4.3の生地が台から離れるようになり、だいたいひとまとまりになったら(まだ生地は粗くてOK)、バターを加えて再び「縦ごね」をする。
※バターを加えると再び生地がベタつくようになります。


5.バターが生地に均一に入ったら、再び叩きごねを頻繁に加えながら、生地をまとめていく。叩きごねをしていくうちに、手元で円をかくようにこねられる状態になるので(手元ごね)、「手元ごね」→「叩きごね」を繰り返し、生地をなめらかに仕上げていく。
※「手元ごね」は体重をのせるようにしてしっかりとこねます。こねるうちに生地がべた付いて台に付くようになったら、
都度叩きごねに切り替えるようにしましょう。
6.最終的に生地の表面がつるんとし、丸めて左右をおしたときに弾力が出て生地がしっかりともどってくればこね上がり。生地の端のほうでグルテンチェックをし、グルテン膜ができていればOK。
※国産小麦なので、グルテン膜はそれほど強いものではないです。

7.生地を丸めて下に集まった生地をしっかりと指でつまんで閉じ、ボウルにとじ目を下にして入れる。上をラップで密閉し、30℃で45分ほど一次発酵させる(時間は目安)。


8.生地がぼわんと大きくなり、フィンガーチェックをして生地の戻りがなければ一次発酵終了。
※フィンガーチェック=指に強力粉をつけ、発酵が終わった生地の中央にさすこと。さし込んだ生地が戻ってこなければOK。指をさしたときに周りがボコボコしてしまうようなら過発酵です。


<ベンチタイム~成形>
1.ボウルに入っている生地の上面を軽くグーでつぶしてガス抜きをし、作業台にあける。再び全体を丸めなおして下に集まった生地を指でしっかりと閉じ、とじ目を下にして台においたら、パンマット(調理器具参照)+ぬれ布巾+ラップを被せ、15分ほどベンチタイムをとる(生地を休ませる)。


2.1の生地のとじ目を上にし、麺棒で四角に伸ばす。マロンシートを斜めに置いた時に、覆えるような大きさになればOK。4つの角を引き上げてしっかりと指で止め、つなぎ目も指でつまんでしっかりと閉じ、完全にマロンシートを包む。




3.2の生地の中央から左右それぞれに向かってめん棒を転がし、長方形に伸ばす。

4.長方形を3つにわけるイメージで、右側の生地、左側の生地を順番に中央に折りたたむ。折りたたんだら端をすべて指でつまんで閉じ、生地を90度回転させる(再び横長になるように置く)。



5.2の生地を3と同じ要領で左右に伸ばして長方形にし、同じく4の工程を行う。再び3→4と2回ほど繰り返す。



6.90度回転させた生地を30×20cmほどの長方形に麺棒で伸ばし、上下5cmほどを除いてカットした栗の渋皮煮をまんべんなく散らす。


7.下から上にクルクルと生地を巻き、巻き終わりをしっかりと指でつまんで閉じる。6等分するための印をカードで軽くつけ、カードで上から下にグッと力を入れてカットする。

8.離型油を縫った型に3つずつ並べる。

<二次発酵~焼成まで>
1.型の上にパンマット+ぬれ布巾+ラップをかぶせ、30℃で40分ほど二次発酵させる(時間は目安)。型の8~9分目くらいまでふくらめば二次発酵完了。


※ホームベーカリーで一次発酵まで済ませた場合は、過発酵になる場合が考えらるので、二次発酵の時間を少し減らします。時々様子を見ながら発酵させましょう。
2.生地の上に溶き卵を刷毛で塗り、粗みじん切りにしたピスタチオ、アーモンドダイスを散らす。

3.180℃のオーブンで30分ほど焼く。
※焼きむらがある場合は、後半で天板の方向をひっくり返すとよい。
4.焼けたらすぐに、型ごと新聞紙+タオルなどの上にゴンゴンと2~3回落とし(腰折れを防ぐため&型から離すため)、型から抜く。
※離型油を塗ってあると簡単に型から抜けます。
5.網の上で冷ます。
※どっしりとしたパンなのでなかなか冷めにくいですが、乾燥をふせぐために粗熱がとれたら上にふんわりとラップなどを被せておきましょう。完全に冷めたら袋に入れて管理します。





ポイント
ホームベーカリーをお持ちの方は、パン生地の一次発酵までを「パン生地コース」等で行ってもかまいません。ただし粉量が多いので、ホームベーカリーから出したあと生地の状態を見て、場合によっては6の状態に仕上がるまで、こねを追加してください。
離型油はこういったものです。スプレー式になっていて型にシュッとふきかけます。ない場合は油をはけなどでまんべんなく塗りましょう。

粉は「春よ恋100%」という国産小麦を使っています。「はるゆたか」などでも。


スキムミルクはこちら。

マロンシートはこういったものです。
調理器具
パウンド型はこちらを使用。

生地を分ける時、成形するとき、作業台からはがすときなど、カード(コヌル)があると便利です。100円ショップなどでも買えるので、パン作りをする場合は持っておくのがおすすめ。もちろんステンレス製のスケッパーでもかまいません。

パンマットとは、別名キャンバス地ともいい、水分多めのパン生地などに直接かぶせても、生地が付かない仕様になっている布のことです。直接ぬれ布巾をかけると生地にはりついて傷みの原因になるため、間にパンマットを挟むのがおすすめです。フランスパンの発酵時に使われたりもします。製菓材料店やネットなどで購入できます。

栗の渋皮煮はこちら


他に栗を使ったパンやお菓子



このレシピについて
2019年8月 コッタさんの連載としてレシピ開発
2019年9月6日 ブログ「Quality of Life by JUNA」に掲載