いちごのショートケーキ
難易度 ★★★☆☆
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基本のスポンジケーキを使った王道のショートケーキです。いちごを使うことが多いですが、いろいろなフルーツで対応可能。
お誕生日、記念日、クリスマスなどにどうぞ。
ー目次ー 材料 準備 作り方 <生地を作って焼く> <シロップを作る> <フルーツの準備をする> <クリームを泡立てる> <スポンジを切って組み立てる> <クリームを塗る> <ツヤ出し液を作る> <デコレーションする> ポイント 調理器具 ラッピング アレンジ 動画 このレシピについて |
材料(底取れ式の丸形15~21cm1台分)
<スポンジケーキ>
15cm丸型 | 18cm丸型 | 21cm丸型 | |
薄力粉 ※1 | 60g | 90g | 120g |
卵(M寸) | 2個 | 3個 | 4個 |
砂糖 ※2 | 60g | 90g | 120g |
油 ※3 | 15g | 20g | 30g |
油の代替品 | バター10g+牛乳小さじ2 | バター15g+牛乳大さじ1 | バター20g+牛乳大さじ1と1/2 |
※1=使う薄力粉によってスポンジの食感が変わってきます。詳細はポイント参照。 ※2=すっきりとした甘さにしたい場合はグラニュー糖、しっとり甘み強めにしたい場合には上白糖(焼き色も付きやすくなります)、他、きび糖、てん菜糖などお好みで選びます。 ※3=クセ・香りのない油を選びます。太白ごま油、サラダ油、米油などがおすすめ。油のみでいくか、油の代替品(バター+牛乳)の方でいくかを選びます。 |
<シロップ>
15cm丸型 | 18cm丸型 | 21cm丸型 | |
水 | 30ml | 40~50ml | 50~60ml |
砂糖 | 15g | 20~25g | 25~30g |
リキュール ※4 | 小さじ1~大さじ1/2 | 大さじ1/2~1/2強 | 小さじ2~大さじ1 |
リキュールは、のせるフルーツとの相性を考えて決めるといいです。 いちごなら「いちごリキュール」がおすすめ(ポイント参照)。「キルシュ」なども合います。 なければ入れなくてかまいませんが、入れることでグッとお店風の仕上がりになります。 |
<クリーム>
- 生クリーム・・・400ml~好みの量
- グラニュー糖、または上白糖・・・40g~好みの量
クリームの量は、15cm丸型で400mlを基本に考えますが、18cmでも少し薄めに使えば400mlでもいけます。 21cmになると500ml以上は必要になりますが、そのあたりは塗り方、段数によっても変わってきます。 砂糖の量は、生クリームの量の10%を基本に考え、甘めが好きなら少し増やすようにします。 おすすめは、40%前半台の動物性生クリームです。 |
<フルーツ>
- いちご・・・20~25粒ほど(大きさによる)
- ブルーベリー・・・20粒ほど
フルーツは基本お好みのものでかまいません。 <例> 冬~春・・・いちご 初夏・・・オレンジ、メロン、チェリー 夏~秋・・・ぶどう類 通年・・・缶詰のフルーツ など |
<ツヤ出し液>※どの型も共通
- ふやかす手間のいらない粉ゼラチン・・・5g
- 60℃台の湯・・・50ml
- リキュール・・・小さじ1(シロップの時に使ったものと同じもの、なければ省く)
<その他>
- ミント、チャービルなどのグリーン・・・あれば
- ケーキピックなど・・・あれば
- 季節やイベントにあったデコレーション飾りなど・・・あれば
準備
- 薄力粉を2回ふるう。アルミ箔を2枚広げてそれぞれ交互に皿がわりにするとよい。
- 型の内側にはけなどで油、またはバターをぬり、グラシン紙をはりつけるように敷く(紙が固定できれば油類はなんでもかまいません)。
- バター+牛乳を使う場合は、両方を耐熱容器に入れてふんわりとラップをし、電子レンジ600Wで数十秒加熱して溶かしておく。
- オーブンに天板を入れ、160℃に予熱する。
- フライパンに湯せん用のお湯(70~80℃)を用意する。
作り方
<生地を作って焼く>
1.ボウルに卵を割り入れてハンドミキサーの羽根で黄身をつぶし、砂糖を加えてなじませ、中速で軽く泡立てる。

2.準備の湯せんの湯に1をボウルごと浸け、中速~高速で混ぜる。卵液が人肌ほどの温度になったら湯せんをやめる。
※ひとさし指を卵液に入れ、指と同じくらいの温度(30~40℃、なまぬるいと感じる温度)になるのを目安にします。湯せんの温度が高めなので、数十秒ほどですぐに温まります。もちろん温度計で確認してもかまいません。
※湯せんにより砂糖が溶け、卵が泡立ちやすくなってふんわりとしたスポンジになります。湯せんしすぎはキメが粗くなる原因になるので気をつけましょう。
3.湯せんなしで2をハンドミキサー中速~高速で泡立て続ける。生地が白っぽくもったりとして羽根にこもるようになったら、低速にしてゆっくり大きな円を描くようにして1分ほど混ぜ、キメをととのえる。


※ボウルを手前に傾けて生地を寄せ、一気に泡立てます。低速にしてからはボウルを水平に置き、羽根を垂直にしてゆっくり何周か円を描きます。
※一般的に言われる「リボン状」(生地をハンドミキサーの羽根で持ち上げ、リボン〔8の字〕が書ける状態)を通り越え、もったりする(リボンは書けない)まで泡立てるのが大事です。
4.準備の粉を再びふるいながら3に入れ、ヘラで切り混ぜる。粉が8割ほど混ざったら油(または溶かしたバター+牛乳)をヘラに当てながら加え、さらに切り混ぜる。ヘラから生地がトロトロ連なって落ち、生地にツヤが出たらOK。


5.準備の型に4を手早く入れ、タオルなどの上に型ごと軽く数回落として空気を抜く。

6.160℃のオーブンで以下の時間を目安に焼く。竹串を刺して何も付いてこなければ焼き上がり。
15cm・・・25~30分、18cm・・・30~35分、21cm・・・35~40分
7.焼き上がり直後、6を型ごとタオルの上などに1~2度強めに落としてショックを与え、その後の焼き縮みを防ぐ。型から出してケーキクーラーにのせ、粗熱が取れたらビニール袋に入れて乾燥を防ぐ。


※グラシン紙はとってもとらなくても。
<シロップを作る>
1.耐熱容器に水と砂糖を入れてふんわりとラップで覆い、電子レンジ600Wで1分前後沸騰するまで加熱する。
2.1の粗熱が取れたらリキュールを加えて混ぜ、冷ます。

<フルーツの準備をする>
1.いちご、ブルーベリーをそれぞれ洗ってキッチンペーパーで水気をしっかりとおさえ、いちごはヘタを包丁で取りのぞく。
2.1のいちごの中から表面に飾るきれいな形のいちごを選び、他、間に挟むものは3段なら縦4~5枚に、2段なら2~3枚に切る。
※他のフルーツや缶詰フルーツを使う場合も、同じように水気をキッチンペーパーでしっかりとおさえます。
<クリームを泡立てる>
1.氷水を当てたボウルに生クリーム、砂糖を入れ、ハンドミキサー中速で7分立てにする。

<スポンジを切って組み立てる>
1.焼けたスポンジケーキを横3枚に切り分ける。
※包丁をお湯などで温めるときれいに切れます。ガス火などで包丁の両面をサッとあぶってもかまいません。


2.回転台にスポンジケーキの1枚をのせ、シロップの1/3量をはけで落とすように塗る。

3.クリームを2の中央にのせてパレットナイフで広げ、薄切りにしたいちごを隙間なくのせる。その上に再びクリームをのせ、パレットナイフで広げる。

4.2枚目のスポンジをケーキのせて残ったシロップの半量をはけで染みこませ、3を繰り返す。

5.3枚目のスポンジケーキをのせ、上面に残りのシロップをはけで染みこませる。
※どの面を上面にするかは、厳密な決まりはありません。上手に切れた面、きれいな底の面、きれいな焼き面など、どこでもOKです。

<クリームを塗る>
1.スポンジケーキの上面に多めにクリームをおき、回転台を回してバレットナイフで側面に落としながら広げる。落ちたクリーム+追加のクリームで側面の凹凸がなくなるように薄く塗り広げる(下塗り)。

2.再びスポンジケーキの上面にたっぷりクリームをおき、1と同じようにパレットナイフで厚めに塗り広げる。パレットナイフで縁数カ所から中央に向かってサッと滑らすようにし、角(カド)を出す。側面下にはみだしたクリームを、回転台を回しながらパレットの先端ですくい取る。


※次の工程で使うまで、冷蔵庫に入るなら回転台ごと入れて冷やしておきます。
<ツヤ出し液を作る>
1.小容器に湯とゼラチンを入れてよく混ぜ合わせ、ゼラチンが溶けたらリキュールを入れてなじませる。そのまま冷ましておく。
※慣れない場合は、ここで作るとツヤ出し液が固まってしまうことがあるので、次の<デコレーションする>の作り方3の後に回します。

<デコレーションする>
1.残ったクリームをハンドミキサー低速、または泡立て器で泡立てて8分立てにし、好みの絞り口を付けた絞り袋に入れる。
2.1をケーキ上面に絞り出し、いちご、ブルーベリーを配置する。


3.トロッとしたツヤ出し液をフルーツにはけで塗り、ミントなどのグリーンがあれば飾る。パレットナイフを使って皿などに移す。
4.冷蔵庫で数時間よく冷やす。

ポイント
トップの写真は18cmのケーキ型を、レシピ後の上記写真は15cmの型を使って焼いています。
15cm(底取)はこういったものです↓
18cm(底取)
15cmは2~3人向け、18cmは4~5人向け、21cmは6~7人向け。作りやすい大きさ、人気の大きさは15cmです。
使う薄力粉は、軽い仕上がりにしたいならスーパーバイオレット、モントレなどがおすすめ。
少し弾力があったほうがいいなら、ドルチェなどが向いています。
リキュールはこちらがおすすめ。


オーブンの焼き時間はあくまで目安です。お使いのオーブンによって焼き上がりは様々ですので、それぞれのクセに合わせて調節してください。
使用オーブン:東芝石窯オーブン ER-VD7000
生クリームを塗って仕上げたケーキは、冷蔵庫で保存し2日ほどで食べきりましょう。
スポンジケーキの状態での保存について
常温保存で1~3日 ※ただし、梅雨時や夏場は冷蔵保存します。 | 焼いた後、型から出して粗熱を取ったら、乾燥を防ぐためにすぐにビニール袋に入れます。時間経過と共に焼けた上面がビニール袋に付いてしまうので、クッキングシートで上面を覆ってから入れるとよいでしょう。口はしっかりと閉めます。作ってから3日たったスポンジケーキで作ったショートケーキは、その日のうちに食べきります。 |
冷凍保存で1ヶ月ほど | ・まるごと保存 焼いた後、型から出して粗熱を取ったら、上面をクッキングシートで覆って全体をラップで包み、さらに密封できる保存袋などに入れて冷凍庫で凍らせます。匂いが付きやすいので、なるべく匂いの強いもののそばにはおかないようにします。 ・カットしてから保存 スポンジケーキを横3~4枚に切り、それぞれラップで全体を覆ってから、密封袋に入れて冷凍庫で凍らせます。 【解凍】 どちらも自然解凍して使いますが、カットしてある方が解凍時間が断然短いので、べた付くなどのリスクが少なくなります。まるごとの方は汎用性が高いのが利点です。解凍したらその日のうちに使いましょう。 |
調理器具
ケーキ型、型用敷紙、ボウル、ハンドミキサー、ヘラ、湯せん用の鍋やフライパン、耐熱容器、絞り袋、絞り口、ケーキクーラー、クッキングシート、タオル類、刷毛、回転台、パレットナイフなど
回転台はお菓子作りが好きな場合はひとつ持っていると便利です。私は21cmのケーキでも対応できるように大きなものをチョイス。小さめのケーキしか作らない場合は小さい回転台でもいいと思います。

パレットナイフは、このタイプの一番大きな「10」を使っています。けっこう大きめなので、8~9でも。

絞り口「サントノーレ」はこういったものです。
少し絞り出すのが難しいので、慣れない場合は星口金や丸形口金がおすすめ。
ラッピング

持ち運びをするには、ホールケーキ専用のボックスを使うことをおすすめします。
製菓材料店やラッピング資材を扱うお店で買うことができます。
アレンジ

いちごのショートケーキ クリスマスバージョン
15cmの型で焼いています。3段。いちごのみで仕上げ、クリスマス関連のチョコプレートやピックを使用。
いちごにツヤ出し液は塗らず、いちごの質感のまま仕上げています。


※「サントノーレ」(調理道具参照)という口金を使用。


ポイントで紹介した星口金を使ったいちごのショートケーキ
18cm。3段。
静岡産いちご「紅ほっぺ」をのせてツヤ出し液を塗り、ピスタチオを散らしています。王冠、数字キャンドルをプラスして誕生日ケーキに。

いちごたっぷりショートケーキ
いちごをたっぷりと乗せ、ツヤ出し液を塗ってチャービルとピックを飾りました。18cm。3段。

ひな祭り用いちごのショートケーキ
15cm。3段。
①外側に丸口金で生クリームを絞り出す。
②ひな祭り用のキット(お内裏様、お雛様、ぼんぼり、プレートのセット)を乗せる。
③切ったいちごをのせる。
④花びらチョコを外側のクリームの間に挟み、ミントを飾る。

フルーツ数種のショートケーキ
いちごにプラスして、黄桃缶、キウイを使用。18cm。2段。
缶詰のフルーツを使う場合は、汁気をキッチンペーパーでおさえてから使いましょう。間にもサンドしています。


いちご以外を使ったショートケーキ
いちごの季節ではない時期は、こういったフルーツを使って作ることもできます。18cm。3段。
初夏バージョンで、メロン、オレンジ、レッドグローブ、チェリー、キウイ2種、グレープフルーツを使用。間にはメロンを挟み、他のフルーツで上面を飾っています。



丸形以外のショートケーキ
スポンジケーキをスクウェア型を使って焼けば、四角いショートケーキにもなります。2段仕立て。
間にはいちごと黄桃缶を挟みました。


クリームメインのショートケーキ
ちょっと変わったデコレーションだとこちら。18cm。3段。
生クリームで全体を覆う本塗りをしたあと、いちごパウダーを混ぜたクリームを別に作り、それをグルグルと上面と側面に絞り出しています。


「スポンジ講座その1」いちごのショートケーキ
こちらはオンレインレッスンで作ったクリスマスバージョンです。15cm。
動画
だいたいの流れの動画です。
このレシピについて
2008年1月31日 ブログ「Quality of Life by JUNA」に初掲載。
2012年12月 コッタに初登場。
2016年 著書「JUNAさんの特別な日のお菓子」P42~51に渡って掲載。
他、様々な企業のレシピ、企画などに登場しています。