干ししいたけのだしのひき方
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うま味成分にはイノシン酸、グルタミン酸、グアニル酸の3つが主にありますが、そのうちのグアニル酸が豊富なのが干ししいたけです。生のしいたけにはほぼ含まれませんが、干すことによってそのグアニル酸が生成されます。
水で戻すだけでおいしいだしがひけるのと同時に、戻した干ししいたけもいろいろな料理に使えます。
水にひと晩浸けて戻すとグアニル酸がたくさん抽出されて風味も立つので、使うと分かっている前の晩から準備するのがおすすめです。急いでいる場合は、グアニル酸の抽出量は少なくなりますが、ぬるま湯で戻してもいいでしょう。
使う干ししいたけの量に決まりはなく、だしの濃度はいろいろでいいので、気軽に引いてあれこれ使ってみるのがおすすめです。
※水で戻しただしも干ししいたけも、必ず加熱して使うようにしましょう。
材料(作りやすい量)
- 水・・・適量
- 干ししいたけ・・・好みの量
量の厳密な決まりはありません。 干ししいたけを2個戻したいなら、その干ししいたけが入る深めの容器やボウルを用意し、その入れ物に入る水の量を用意すればOKです。 |
準備
干ししいたけのひだの間に入ったゴミなどが気になれば、表面をサッと流水で洗います。
作り方
<時間がある場合>
1.深い容器やボウルに干ししいたけを入れ、水を注ぐ。

※写真はかなり多い量の干ししいたけを大きなボウルに入れています。
2.干ししいたけは水に浮いてしまうため、上に密着ラップをして上まで水が回るようにする。
※ラップの端がボールの外側に渡ると、戻している間に水がしたたるので、必ず内側にとどめます。

3.2を冷蔵庫に入れてひと晩おく(12時間以上は浸けます)。
※容器の蓋がある場合はさらにふたをして冷蔵庫管理します。
4.ひと晩おくと、以下のように干ししいたけがふっくら戻るので取り出す。


5.できた戻し汁を使う時は、茶こしなどをいったん通して使う。
※戻し汁が残ったらすぐに冷蔵庫にもどし、2日ほどで使い切ります。
<時間がない場合>
1.干ししいたけを40℃ほどのぬるま湯に浸け、30分~1時間ほどおく。
2.干ししいたけがやわらかくなったら取り出し、残った戻し汁は速やかに調理に使う。
※40℃のお湯を使っているので、戻し汁は保存できません。すぐに調理に使いましょう。
ポイント
干ししいたけには「どんこ」と呼ばれる種類があります。これは傘が開ききる前に収穫して干したものなので、とても肉厚なのが特徴。その厚みを活かしたいメニューなどにおすすめです(丸ごと煮物にするなど)。
干ししいたけの傘が7割以上ひらいたものは「こうしん」という種類になり、どんこより薄くなるので戻しやすく切りやすいのが特徴。細かく切って使いたい料理(ちらし寿司など)の時や、早く戻したい場合におすすめです。
より早く戻したい場合は、スライスした状態で干し椎茸になっているものがあるので、そういうものを選びましょう。ぬるま湯でもどせば早く戻る上に、丸ごと戻すよりもうま味や香りは出やすくなります。
イノシン酸が豊富はかつおだしや、グルタミン酸が豊富な昆布だしを合わせて使うことで、うま味の相乗効果が狙えます。煮物、汁物、炒め煮など何に使っても相性的には問題ないので、余すことなく使いましょう。
干ししいたけの産地として有名なのは大分県です。原木と成るクヌギがたくさん自生していたからです。
調理器具
ボウル、蓋付きの深めの容器などを用意します。
干ししいたけのだしを使った料理例
他におすすめのだし


このレシピについて
2025年6月25日 レシピページ制作